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テーマ 「ECどうでしょう」


 エンタテインメントコンピューティングシンポジウムは今年で第13回目を迎えます.私が初めてこのシンポジウムを知ったのは,第2回目の公立はこだて未来大学での開催[1]でした.当時私は学部4年生で,聴講者兼学生スタッフとして参加いたしました.口頭発表やデモンストレーションはもちろんのこと,懇親会や招待講演,イブニングセッションに至るまで,一般的な学会というよりはお祭りのような風情で,様々なエンタテインメントが散りばめられており,その体験は私に鮮烈な印象を残しました.

 それから時が経ち,私自身が研究者として運営に携わる立場からこの学会(分野)を見つめてみますと,エンタテインメントは学問となりうるかといった疑問が改めて浮かんでまいりました[2].エンタテインメントの体験は個人のものであり,同じコンテンツを提示しても,個々のユーザの反応は様々です.そのため,再現性などの学術的な議論を行うことは困難で,成果を0と1のみで表現することはできません.しかし,これまで多くの研究分野がそうであったように,個々の症例から博物学的に知見を積み重ねてゆくことで,体系的な理解へと導くことができます.エンタテインメントコンピューティングはその過渡期にあります.また,エンタテインメント研究の良い所は,専門家だけではなく,子供からお年寄りまでユーザを選ばないところにあると思います.エンタテインメントに限らず,研究を行う上で重要なことは,他者の(客観的)視点です.その観点から,本シンポジウムでは毎年,デモンストレーション発表や一部の講演を一般公開しています.専門家の意見だけではなく,興味を持って下さる全ての方々に体験して頂き,ご意見を伺いたいと考えています.

 今年のエンタテインメントコンピューティング2015は初の札幌開催となります.会場が前半の教育文化会館と後半の北海道大学とで2つに分かれますが,その間には,札幌の象徴の一つである大通り公園が広がります.また,この時期大通り公園では,毎年200万人規模の集客を誇る「さっぽろオータムフェスト2015」が開催され,北海道全域の農産物、秋の海産物,生産者や料理人を集める,北海道の人や食を感じる魅力的なお祭りが行われております.参加の皆様には,シンポジウムのほか,北海道のエンタテインメント体験をお楽しみ頂ければと思います.皆様のご参加をお待ちしております.


[1] エンタテインメントコンピューティング2004,http://entcomp.org/ec2004/
[2] 福地健太郎,坂本大介.エンタテインメントコンピューティングにおけるセントラルドグマとは? 第14回エンタテインメントコンピューティング研究会, 2009-EC-14(7), 1-2, 2009-08-14.
[3] さっぽろオータムフェスト2015,http://www.sapporo-autumnfest.jp/


エンタテインメントコンピューティング 2015
実行委員長:棟方 渚 プログラム委員長:竹川 佳成

会期: 2015/9/25(金)~9/27(日)
会場: 9/25,26 札幌市教育文化会館
   9/27 北海道大学学術交流会館
   →アクセス情報
受付場所: 9/25,26 研修室303
     9/27 2階ホワイエ

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